小型犬を飢餓にさせないで -リフィーディング症候群の怖さ-

昨夜は自宅の2階から花火を観賞しながら、美味しくビールを堪能してました。

 

高知のよさこい祭りが始まり、今日は診察の合間によさこいのライブ中継を観賞。

 

毎年、私よりも高齢の方々が多く参加されていて凄いと思いながら見ているのですが、運動するとナチュラル・キラー細胞が増え、ガンの発生を抑制する効果が様々な研究機関から報告されています。

 

私も贅肉が増えてきたので、せめてウォーキングくらいの運動は考えないとなあ。

 

 

話は変わりますが、

 

最近は超小型犬の人気が高いからなのか、獣医泣かせのワンちゃんが来院されます。

 

ワンちゃんを大きくさせたくないため、食事量を極端に少なくして、削痩(サクソウ)した(ガリガリに痩せた)子犬が体調を崩して来院されるのです。

 

いわゆる栄養不良による飢餓なのです。

 

栄養不良なら、とにかく高栄養な食事を取らせれば回復すると思われる飼い主が多いのですが、そうはいかないから問題なのです。

 

「リフィーディング症候群(リフィーディング・シンドローム)」

 

この病名、初めて聞かれる方も多いのではないでしょうか。

 

栄養不良の状態が長く続いていた患者さんに、急に高栄養な食事を取らせると意識障害を起こしたり、心不全や呼吸不全などを起こすことがあり、これらの症状をリフィーディング症候群といいます。

 

この病気に関して、ウェブ上に詳しく紹介されているので、病気の説明は省きます。

 

先日、入院したワンちゃんは、体重700g。体格的には最低でも体重1kg以上は必要な子でした。

 

被毛が生えているので見た目では分からないのですが、私が経験した中で最もひどい削痩状態のワンちゃんでした。

 

動物園に勤務していた時、上記疾病を発症させた経験があるだけに、治療には大変神経を使いました。

 

こちらが準備した食事は食べてくれなかったので、仕方なく経鼻カテーテルを装着し、低栄養食から給餌を開始しました。

 

看護師からは「もっと栄養を取らせなくていいんですか」とせかされるのですが、私には上記疾病が怖かったので慎重にならざるを得なかったのです。

 

獣医医療では、高リスク患者の判断基準が分からないので、手探りの治療を行っているのですが、飢餓に適応して何とか生きているワンちゃんに、いきなり高栄養な食事療法を行うと悲惨な病態になりうるという怖さを、是非、飼い主さんにも分かっていただきたく、今回、この内容を取り上げました。

 

大きくさせたくないからという理由だけで、ワンちゃんを飢餓にさせないでいただきたい。

 

切に願います。

 

 


 

 

 

 

 

超小型犬といえば、今もポメラニアンが入院中です。来院時の体重は僅か400gの幼犬。手のひらに乗るサイズです。

 

この子は重度の腸炎を発症し、来院した時は眼振があり、低血糖で意識障害を起こしていました。

 

今後、動物病院には、こんな小さなワンちゃんの来院が増えるのかな。


*この子は、1週間ほどの入院治療で元気・食欲良好になったから、もうすぐ退院できそうです。

 

最近、「老眼かな」と思うことがあり、今回のように血管カテーテル留置が出来なかったら助けられなかった症例だけに、超小型犬が増えることに、やや危機感を感じる今日この頃です。

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    るな (土曜日, 10 12月 2016 20:23)

    はじめまして、こんばんは。『リフィーディング症候群』の事を調べていて、こちらの記事にたどり着きました。読んでいて、胸が締め付けられました・・・。日本は極度のダイエットをする人が多いですが、それを愛犬にまで。。。悲しいことです。

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