明けまして おめでとうございます。
本日より開業3年目の年を迎えることができました。
今年も、よろしくお願いします。
ただ、年初めは不覚にも「嘔吐・下痢症」になってしまい、まる2日間食事を取れず、気がつけば3kgもダイエットできたという福袋付き?でした。
休みになると気が緩むので、病気にもなってしまうのかもしれません。
因みに、私は社会人になって仕事を病気で休んだことは一日も無いのですが、動物園に勤務している時、そのことを評価してくれる上司は一人もいませんでした。
当院の看護師である小笠原さんは開業以来皆勤を続けています。
そのことを私は高く評価しています。今後も、頼りにしています。
お正月は、毎年、様々な方々から新たな門出や進路の報告を受けます。
高知大学で研究をさせていただいてるので、その研究を通して出会った先生方や卒業生など様々です。
その中でも、私が指導した学生が出世する話を伺うと、大変嬉しく思います。
私が獣医師になったころ、将来、動物病院を開業するなど思ってもいないことでした。
私の希望職種は、いわゆる研究職で、企業や大学で研究ごとを行うのが夢でしたが、
希望する製薬会社には入社することが出来ませんでした。
そんな折、高知県の動物園が獣医師を募集していたので、応募したところ採用され、高知県での生活が始まりました。
動物園には予想以上に研究テーマが多分にあり、県内外の大学と大好きだった研究ごとを行える機会を得れたことは大変幸せなことでした。
このような研究ごとが出来たのも、博物館法が改正され、動物園が博物館相当施設になることが出来たからです。
そんな楽しい日々も、小泉内閣の時に作られた「指定管理者制度」が私の生活を一変させました。
指定管理者制度とは聞きなれない言葉だと思いますが、簡単に言うと「公の施設の民営化」です。
私が退職する前の年に、高知県の動物園もついに指定管理者制度が導入されました。
そして、研究よりも集客優先!とされてしまい、私の研究活動に待ったがかかったのです。
施設のトップである当時の理事長に、何度も説得を試みたのですが、受け入れてもらえず、研究ごとが出来ないのなら動物園に在職する意味が無いので、退職することにしました。
本来なら職探しに奔走しなければならないところですが、幸いにも私を採用したいと申し出てくれる企業が何社もあり、精神的に救われたのは確かです。
しかし、企業はすべて県外で、出来れば高知に残りたい希望があったところ、私の友人が動物病院を開業するため一緒にやってもらえないかとの誘いがあり、一つ返事で受け入れることにしました。
これが、私の動物病院での仕事はじめになりました。
私の友人は優秀な獣医師なので、当時は足を引っ張らないように真剣に仕事に取り組んでいました。
こんな動物病院での仕事の日々も大変楽しかったのですが、私の中に、再び新たなことを始めたいという思いが芽生え始めてきました。
学生時代と違って、社会人になると自分を評価するものが無くなってしまいます。
大学とは違って、誰にも「優・良・可・不可」などと採点されないのです。
私は獣医師として標準的なレベルにあるのか、それとも劣っているのか自分では分かりません。
そんな時、私のもとに1通の手紙が送られてきました。
それは、私をヘッドハンティングしたいという申し入れの手紙でした。
差出人は、ヘッドハンティングを専門に行っているプロフェッショナル バンクという会社からでした。
私とは縁もゆかりない方が、私を臨床獣医として高く評価してくださったことは大変名誉なことでした。
全国には優秀な獣医師は大勢いるはずなのに、その一人に自分が選ばれたことには大変驚かされました。
今でも、その時の手紙は大事に宝物のように保管しています。
(その時の文面を写真で紹介させていただきます)
このようなお誘いも結果的には高知に残ることに決めたのですが、
今後は、私をヘッドハンティングしなくてよかったと思われないように精進しいく次第です。
新年早々、私事をつらつらと書いてしまいましたが、このような事を経て今があります。
本年も看護師一同頑張ってまいりますので、何卒、よろしくお願いします。
獣医の学生さんも、このブログを読まれている方がいるようなので、手紙の記載を紹介します。
私には書けない文面なので、何かの手本にもなるのではないでしょうか。
どんな仕事でも地道に頑張ると、必ず誰かが評価してくれると私は信じています。
私の場合、自分が行ってきた動物園での活動は上司に支持されないことが多く、時には非難されたり、時には邪魔されたり、またある時は私に助成金をだしてくれた財団に影で私を悪く言われたこともありました。
これは自分がわがままをつき通した結果だとは思いますが、時にはわがままをつき通すことも悪いものでは無かったですよ。
では下記に、手紙文を紹介します。
穴井 直博 様
拝啓
盛夏の候、穴井様におかれましては、益々ご清栄、ご健勝のこととお喜び申し上げます。
突然ご勤務先にお手紙を差し上げる御無礼をお許し下さい。
私、株式会社プロフェッショナルバンクの○○と申します。
今回お手紙を差し上げましたのは、ヘッドハンティングを行っている弊社としまして、
是非、穴井様にご連絡申し上げたい想いからでございます。
弊社の概要は下記URLよりご高覧いただけます。
URL: http://www.pro-bank.co.jp/about/hunting/index.html
(現在、上記リンクは無効です。http://www.pro-bank.co.jp/headhunting/)
この度、弊社クライアント企業である動物病院のご依頼で、優秀な獣医師の方を
探しております。弊社でその適任者のサーチ活動を行う中、穴井様のご活躍を知りまして、
是非ご面談の機会を賜りたく、ご連絡を差し上げた次第でございます。
弊社は登録型の人材紹介会社とは異なり、ヘッドハンティングのご依頼を企業様より頂き、
ご依頼企業様のご意向を元に直接案件のご案内を差し上げる形をとっております。
また、ご依頼内容の処遇要件はスカウトという性格上、すべて高処遇・高条件となっております。
もちろん事業の性質上、穴井様の秘密は万全にお守りいたします。
まずは、一度弊社のコンサルタント○○(○○○○)とのご面談の機会を頂戴できれば幸いです。
日時、場所等につきましては穴井様のご都合に極力合わせていただきます。
現時点で転職まではお考えではないという場合でも、他社からどのような評価を受けるのか、
またどのような条件で受け入れられるのか等を知る良い機会ともなります。
今までのキャリアや今後の方向性を含め、まずは情報交換というスタンスでお会いいただえれば
幸いに存じます。
ご面談後になんらかの制約が発生することもございません。
まずは、同封の名刺の連絡先迄お気軽にご連絡頂ければ幸いです。
一方的に不躾なお願を申し上げ誠に恐縮に存じますが、
是非ともご検討下さいますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
敬具
2010年7月1日
株式会社プロフェッショナルバンク
ハンティング事業部
○○○○
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