アシカの嫁入り

久しぶりにブログを書いています。緊急な課題がいくつも重なって、ブログを書く余裕が無かったためです。これから、再び、執筆活動も始めていきます。

 

 

桂浜水族館で飼育してきたカリフォルニアアシカの「セーラ」ちゃんが香南市の動物園へ嫁入りすることとなり、本日早朝から、嫁入り支度のため職員総出で作業を行いました。半年前のブログ(6月26日「アシカのお引っ越し」)でも紹介しましたが、動物を移動させるにはケージに収容しなければならないのですが、この作業がなかなか大変なのです。特にセーラちゃんは神経質で、すぐにパニックを起こしてしまいます。アシカがパニックを起こすと、容易に外傷を負いますし、何より作業に携わる職員に怪我をさせる可能性もあります。そこでアシカの気持ちを和らげるため、ジアゼパムという薬(抗不安剤)を作業の前に飲ませて安全に作業を行う予定でした。ところが、搬入先の動物園より投薬量を減らしてほしいとの依頼が入りました。先方はジアゼパムを投与した経験が無いため、よほど不安があるようでした。しかし、この要望は難題でした。セーラちゃんの性格を考えたら、投与量を減らすと薬の効果は期待できず、セーラちゃんばかりか水族館のスタッフにも危険が及びます。一般的に、動物を別の施設に移動する時は、相手方に無事に届けるまでがこちらの責任なので、搬入方法等に口出しされることは無いのですが、ここは黙って受け入れることにしました。(因みに、ジアゼパムには、その効果を打ち消す拮抗薬と呼ばれるフルマゼニルという薬があります。万が一、ジアゼパムの投薬で異常が生じた時には拮抗薬を投与できるので、ある意味、安全な薬だと思うのですが・・・。)

 

いろいろと思案した結果、2剤の服用でジアゼパムの効果を最大限に引き出す方法を取りました。水族館のスタッフも人の身長を超える大きな盾を作製し、アシカの逃げ場を無くすように取り囲んでケージへの収容作業を開始しました。投薬後のセーラちゃんは薬の効果が見られるよで、いつもと違い盾で囲まれても怖がる様子がありませんでした。慎重にアシカのいるスペースを狭めてケージへ追い込みました。途中何度か盾をよじ登ろうとしましたが、無事に怪我もなくケージに収容することができました。その後、ケージをアシカプールから引き上げ、トラックの荷台に積み込んで、セーラちゃんは桂浜から旅立っていきました。いろいろとお騒がせなセーラちゃんでしたが、いなくなると寂しいものです。

 

追伸。動物園への道中、セーラちゃんはストレスのためか自らの身体を咬む、自咬を行ったそうです。セーラちゃんはこんなデリケートな子なので、ちゃんと母親になれるか心配は尽きませんが、動物園のアシカの雄と幸せに過ごしてくれることを祈るばかりです。

 

 

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