休診日のお仕事

休診日は看護師を休ませる日であって、獣医師がお休みする日では無いのです(T_T)

 

午前は朝8時から勤務開始。土佐清水市から体重46kgの雄のミニブタ君が去勢手術を受けるために来院されました。オーナーさんは、もっと幼い時に去勢手術をしたかったそうですが、幡多地区の動物病院では去勢手術を断られたそうで、こんなに大きくなってからの去勢手術になりました。普段の診察日では、このブタを収容する場所が無く、来院されたワンちゃんやネコちゃんがブタに驚いてもいけないので、敢えて休診日に手術することにしました。

 

ブタは体重の割に体表面積が狭いため麻酔時に高熱になるリスクや呼吸抑制による換気不全になるリスクなどがあり、できればブタの手術は受け入れたくないものです。ミニブタとは言え、この体格、まさしく猛獣です。間違って、この朝倉で猛獣を逃がしてしまえば、警察や市民にお叱りを受けることでしょう。今回も吹き矢で麻酔薬を注射して、眠ったところで手術を実施しました。今日は看護師が不在のため、事前にお願いしていた高知大生にお手伝いをいただきました。よく働いてくれて、大変助かりました。

 

通常の麻酔では気管チューブを挿管して自発呼吸を止めて手術をするのですが、このブタでそれをすると麻酔からの覚醒時に突然目覚めてスタッフに危険を伴うので、リスクを承知でマスクによる麻酔で手術を行いました。手術は無事に終わり、麻酔からしっかり醒めたのを確認して、昼過ぎに土佐清水市に帰っていきました。どの先生も同じだと思うのですが、避妊去勢手術は気苦労が絶えません。もともと元気な子が手術を受けるので、元気に帰って当たり前なのです。しかし、麻酔に100%の安全はありません。獣医師は限りなく100%に近づけるため細心の注意を払って手術をしているのです。

 

 

 

 

 

 

午後からは桂浜水族館へ出向き、イルカの治療にあたりました。今回は香川県にあるドルフィンセンターの獣医と協力して治療を行いました。原因が分からず、ウイルス感染も疑われるため、経験豊富な先生にご指導を仰ぎました。

イルカはプールの中にいるので、まずプール水を抜き(落水)、次にイルカを担架で吊るして保定します。その状態で、尾びれや背びれから注射や点滴をするのです。今回は、約2時間ほどかけて、イルカに点滴をしました。健康状態は上向いているので、元気になると信じて午後6時、仕事を終えて帰りました。

そもそも、私が桂浜水族館に行き始めたのは今から10数年前になります。当時、動物園で臨時の仕事をしていた飼育員が、任期終了後、水族館に勤めることになり、その方から水族館の動物の診察を私にお願いされたのが始まりです。私は動物園の職員だったので、ボランティアで動物たちの治療にあたっていました。今も、ほとんどボランティアみたいなものですが(^^;)

私の桂浜での第一印象は悪かったようで、ベテラン飼育員からは胡散臭い奴との扱いで、なかなか思うように仕事は出来ませんでした。それでも私の心が折れなかったのは、若い飼育スタッフが熱心に私を頼ってくれたからです。何年か通う内に、ようやくベテラン飼育員の方からも信頼されるようになり、私の提案も受け入れてもらえるようになりました。今では、すっかり水族館スタッフの一員になってしまいました。今は、イルカなどの海獣に詳しい獣医が他にいないので、 私が専属獣医になっているのですが、内心はイルカ好きの若い元気な獣医に後を任せたいと思う今日この頃です。同様に足摺海洋館の嘱託獣医になっているのも、幡多地域の獣医さんが海獣の診察を引き受けてくれなくて、当時の足摺海洋館の館長さんに頭を下げてお願いされたので、断れなくなって引き受けたのが始まりです。でも、足摺は遠いなあ(^^;)

 

 

 

臨時休診のお知らせ

現在、予定はありません

 

 

 

 

動物看護師の募集

来春(2018年4月)より働いていただく動物看護師を募集しています。

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