ペンギン(鳥類)の遺伝子による雌雄判別

今週は、乳酸菌の分離にペンギンの雌雄判別、その他もろもろでブログを書く時間も取れない状況でした。継続することは大変です。乳酸菌の結果は紙面を変えて紹介することにして、今回は、見た目では雌雄判別できない鳥類の雌雄判別について紹介します。

 

鳥類の雌雄判別に関して画期的な報告が1995年にありました。世界最高峰の雑誌「NATURE」に記載された僅か1ページにも満たない論文ですが、Richard Griffiths らが考案した遺伝子(PCR)による雌雄判別法のお陰で、様々な鳥類の雌雄判別が可能になったのです。彼らは絶滅に瀕しているアオコンゴウインコの繁殖を成功させるために最も重要な雌雄の見極めを、PCR法という手法を使って雌雄を見極めることを可能にしたのです。この方法の凄いところは、インコのみならず、水鳥や猛禽、ペンギンなど様々な鳥類で雌雄判別が可能なところです。彼らの功績のお陰で、国内の動物園では絶滅危惧種の鳥類の繁殖率が格段に増加しました。特に「トキ」の繁殖には多分に貢献したと思われます。唯一の欠点は、結果が出るまでの行程が長いことです。途中でミスを犯しても、最後まで検査しないと失敗していることが分からず、上手く結果が出なかったときの落胆度はかなりのものです。少しでも行程を短縮するため、動物園勤務時に大学との共同研究で簡易化に成功しました。それでも一般的な遺伝子検査と比べると、時間のかかる検査なのです。

 

鳥の性を決める遺伝子は、W染色体とZ染色体です。雄はZ染色体同士(Z・Z)ですが、雌はW染色体とZ染色体との組み合わせになります。それぞれの染色体から一部の遺伝子を増幅し、増幅した遺伝子が酵素で切れるか切れないかで雌雄を判別します。今回は幼い9羽のペンギンで雌雄判別を行い、♂が4羽、♀が5羽ということが分かりました。本日結果が出た4羽のゲル写真を添付しました。バンドがでる位置の僅かな違いで雌雄を判別するのです。

 

 

 

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