鳥マラリア症

鳥マラリア症は、Plasmodiumと呼ばれる原虫が血液中に侵入し、赤血球や肝細胞などに寄生して貧血や元気消失、体重減少など様々な症状を呈する疾患です。原虫はフィラリアと同じように蚊が媒介する。野生下ではカラスやスズメ目、また家禽等に感染が報告されているが、臨床上問題になるのは、現状では猛禽類やペンギン、ハワイ諸島の一部の野鳥などです。しかし、寄生虫が引き起こす病気なので、先入観は捨てて診療を心がけたいと思います。

 

下の写真は鳥の血液塗抹像です。鳥類は赤血球に核を持ちますが、その核の横に接するように見られる円形な像が鳥マラリア原虫です。この写真の鳥マラリア原虫は家禽等に感染が確認されているP.juxtanucleareと呼ばれる種で、その原虫が抵抗性の無い野鳥に感染しているのが確認されたものです。 

治療には、クロロキン(5mg/kgB.W.)とプリマキン(1mg/kgB.W.)を投薬しました。約1週間の連日投与で末梢血中から原虫は確認されなくなりましたが、完全駆虫出来たかどうかは不明です。再発しないか経過観察が必要になりますが、生還できた場合は抗体を獲得するのか、再発しても症状が軽くすむケースが多いというのが経験からの感想です。

臨時休診のお知らせ